アルコール燃料最後の日

θ=4 β=6

自動車用低公害アルコール系燃料が、8月28日をもって事実上発売を禁止された。「揮発油等の品質の確保に関する法律(品確法)の一部を改正する法律」が平成15年5月28日に交付され同年8月28日に施行された結果だ。改正を推し進めたのは石油商人、自動車商人、国土交通省、経済産業省などが結託し、詐欺的テストによって捏造した「アルコール燃料は火災の原因になりエンジンを腐食させ公害の元」だという報告だ。マスコミもまたこれをそのまま報じた。この報告に対するアルコール燃料メーカー2社の解説および反論を見る限り、テストがあからさまなインチキであったことが分かる。

低公害アルコール燃料を販売するスタンドは、これ以前から様々な嫌がらせや妨害を受けて次々と廃業させられて来た。東京都内では開業すらできなかった。私は過去三年間、環境のためにも、低公害アルコール燃料を製造販売する企業をサポートするためにも、アルコール燃料だけを使い続けてきたが、不都合は一切起こっていない。しかし、このところ販売スタンドが次々と廃業し、自らの意志でよりクリーンな燃料を選択することができなくなってしまった。

つい先日、某自動車販売企業のセールスマンが気になることを言った。ハイブリッド・カーの購入を国がサポートする援助金制度が改悪され、某メーカーの新型ハイブリッド車の発売日に施行されたと言う。まさか政治献金ナンバーワンの企業がそんなめに?と思ったが、改悪は本当で、さらに低公害車の優遇税制まで改悪されていた。つまり、割高のハイブリッド・カーは以前に比べてそれほど買いやすくなくなったということだ。一方、あと数年と言われていた燃料電池車の普及まで現在のハイブリッドを乗りつぶそうと私は考えていたが、いつの間にか15年以上も先の話になっている。「あと数年」とは、確かなスジからの情報だったのだが・・・・。

地球上には7億5千万台の自動車が走っているという。そのうちのたった12万台が国産ハイブリッド・カーのプリウスだという。12万台というのはメーカーの公称であるからして実際はもっと少ないだろう。その上日本ではアルコール燃料は禁止され、ハイブリッド・カーは買いづらくなったのだ。巨額の資金を投じてクリントン時代に推進された米国のPNGV計画は、米国産ハイブリッド車などの開発により、2005年くらいまでに自動車燃料の節減率を4倍に高めることを目標にしていたが、ブッシュによってこの計画は実りの無いまま終了させられた。代わりに燃料電池車の開発を目指す「フリーダム・カー計画(恐ろしい名前だ)」をスタートさせたが、完成までの間に米国が消費する化石燃料の量を考えると絵空事だという専門家もいる。米国産燃料電池車とて普及は10年以上も先のことだと言われている。

低公害アルコール燃料の販売を禁止させた石油商人や政府が涼しい顔でエコロジーを謳い、TVからは欺瞞に満ちた説教CMが臆面もなくタレ流される。地球環境のことを真剣に考えるなら、人々の啓蒙や環境性能の優れた製品を開発する努力に平行して、しかももっと急いでやらなければならない事が有るということだ。しかし、絶望に近い。