前立腺よオマエもか-2

β=4 θ=6

エカパンの友人であるゲイのボーイフレンドの日本人が情報源であるチンタラポンの心を掴んで離さない不思議な泉の隠れ家から女性を引っ張り出すのに使われるカギがある。(句読点ケチるな)私が素早く到着したページは、そのカギに関するページだった。そのカギは、前立腺の治療器具として開発されたにも関わらず、アダルト・グッズのマーケットで大ヒットしているシロモノだった。それは奇っ怪な食虫植物のような形状をしており、直腸を経由して前立腺に刺激を与える仕組みになっている。”直腸を経由して”とは、リアリティーをそぎ落とすために有利な表現だが、想像してみて欲しい。あ、やっぱりしなくていい。何故この装置がアダルト・グッズのマーケットでヒットしているのか。前立腺に問題のある患者にこの装置を使用させたところ、多くの患者が未経験の激しい快感に襲われたのだという。持続性があり、かつ、何度もやって来るその感覚は、元来男性にとっては未知のもので、女性特有のものと同じものであると結論付けられている。以来、この装置はアダルト・グッズのネットショップなどで売られるようになり、瞬く間にヒットしたらしい。

このページや複数のリンクを辿って学習したことを素早くエカパンに知らせた。一抹の不安を胸に抱えつつ。

今度ばかりはエカパンもチンタラせずに素早く返事をよこした。「是非それを送って欲しい」と。思った通りだ。そんなもんヒラサワ名義のクレジット・カードで買えるか?それともヒラサワに大人のおもちゃ屋へ行けって?

今のところエカパンのリクエストに返事を出していない。私はススム・チンタラポンと化している。しかし、この装置に危険は無いのか?友達を失うのはもうご免だ。更なる情報を求めてネットを徘徊。複数の掲示板を巡った結果では、この装置そのものに危険は無さそうだ。しかし、一つ問題を発見した。この装置を使って隠れ家の扉を開けるには、長期間の訓練が必要なようである。それでも扉を開けられるようになる人はそれほど多くないらしい。努力の苦手なタイ人には向いていない。いいことを知った。素早くエカパンに知らよう。

私は今のところ、エカパンが食虫植物を諦めてくれることを望んでいる。エカパンの友人であるゲイのボーイフレンドの日本人が不必要な情報をエカパンに与えていないだろうかと心配している。その後、更なるネット徘徊で分かったことだが、訓練期間の短縮、あるいは省略を目指して薬物が使われているケースがある。その薬物とは、セロトニンのフィードバックを阻止する働きをするもので、害の無いものとして鬱病の患者などに使用されている。また脱法ドラッグとしても売られている。しかし、害が無いというのはウソで、これを服用することで脳がフッ素で覆われることが分かっている。フッ素は脳障害を起こすと言われている。英国の薬物監視団体はこれを「自殺ピル」と呼び、製薬会社を訴追している。いまだ無害とされているなら、努力の苦手なエカパンはこの薬物に関心を示すかも知れない。私の知らないところで手に入れようとするかもしれない。それはゆるさん。

しかし、エカパンがゲイとしてチンタラポンだったおかげで、またもや己の内に潜む対極の隠れ家を知ったことは嬉しい。ましてその隠れ家が、男性の身体にしか備わっていない器官であることが、「男性の男性たる所以は女性である」というパラドックスを主張するかのようでエキサイティングである。さて、チンタラしないでエカパンにメールしよう。

締め切りの有る仕事が続いたため、新譜の制作に備えた充電のために、カトゥーイたちに会いに行く時間が確保できなかった。せめてエカパンが漂着したあの不思議な泉に思いをはせて気を緩めてみようか。意に反して湧き起こる、前立腺をわずらったオジサンが食虫植物の使用で、これまた意に反してのたうちながら桃源郷を彷徨う姿のイメージを、素早く打ち消しては投げ、打ち消しては投げ。

おしまい。