θ=5 β=5

<<< 走りサオプラ飛び >>>

ところで「ご無沙汰」というタイトルは、この一連の駄文のオチを暗示しているわけでもなく、ただ久しぶりに書いていることに由来する。しかも、管理者用のパスワードを忘れた私は、書き出すまでに相当の時間を無駄にしている。それはさておき。

夕方、三人のサオプラペーッソンが屋台で買い込んできた惣菜やフルーツを広げて夕食会を開いているところにsato-kenがプーケットから帰って来た。私がバンコクに到着する前から確保したままの隣室がsato-kenの部屋だ。sato-kenは数日間その部屋で過ごした後プーケットへ飛び、再び帰って来たのだった。勿論sato-kenの部屋にも走れば解決する問題が有り、私にその解決法と、何故走るのかの説明を求めた。まあまあ、そう焦らず、きれいどころが用意してくれたご馳走を食した後にゆっくりとね。と言いつつ、食卓にマンゴスチンが無いのが少しばかり残念な拙である。今はマンゴスチンの季節ではないのであり、代わりに置かれたノイナーは甘すぎて拙にはちょっとツライのであった。

さて、食事が終わり、sato-kenの部屋へと一同大移動。ゴミ箱やトランクなど、リビングから寝室へと向かう通路に置かれた障害物は全て取り除き、短距離走の準備が整う。その時私は、通路の途中にあるクローゼットや冷蔵庫によって出来る「死角」があることを見逃さなかった。それはさておき。

「寝室のここをこうした後、十秒以内に居間のここをこうしてください。いいですか、十秒以内です。遅れればやり直しとなります」

例の問題解決法をレクチャーした後、いよいよ実施訓練の始まりである。寝室から居間へと走るsato-ken。勿論その距離を十秒以内で走ることは充分可能ではあるが、居間での操作に手間取るとタイムアウトとなる。従って空間の移動は出来れば6秒以内に納めたい。さて、一度目はタイムアウト。二度目もタイムアウト。ダイエットに成功しつつあるとはいえども、まだまだ重いsato-ken。「もっと軽くならねば」という自覚を促すためにも戒めが必要だ。 sato-kenが三度目のチャレンジのために寝室へ行ったところで一人のSP2に目配せをする。さすが拙の息のかかったサオプラペーッソンである。目配せだけで全てを飲み込んだ彼女は例の死角に自らの体を忍ばせた。準備OK。スタートの合図とともにダッシュするsato-ken。すかさず死角から長い足を突き出すSP2。しかし、

     飛んだ・・・・!

期待を裏切り、sato-kenはSP2の足につまずくことなく、飛び越えたのだった。がっかりする一同に向かってsato-kenは言う。

「師匠の考えることなんざあ読めてますよ。もしかして走れば解決するのもウソじゃないの?」

いやいや、それはホント。かくして二人の日本人旅行者の部屋では、連日数時間おきにドタバタと不審な騒音が響くのだった。

        異国にて サオプラを飛ぶ 脂肪魂

書かなきゃよかった・・・

つづく(らしい)