θ=5 β=5

6曲目だ。

スケッチでは26トラックが使われている。空を仰ぎ見るようなフレンチホルンと宇宙船が到着するようなノイズから始まる。イントロを受け持つのは再び登場の僧侶のボーカルエンジンだ。巷のレビューでは、「こんなものいったい何に使うんだ」とまで言われているボーカルエンジンだが、私にとっては魅力的だ。この宇宙船はマントラで飛翔するのだ。(今のうちからこんなことを言ってしまうと歌詞が身動き取れなくなるので、これは言い捨てだ。言い捨て。)

イントロからサビへと向かう流れは非常に素直だ。得も言われぬ懐かしさを感じるサビに続いて僧侶に間奏を担当させてみた。なんとも懐かしい感覚に襲われる。僧侶は「う」から「あ」を経過し、「い」までの母音しか発音できない。それで充分だ。

よく思うのだが、私の曲はほとんどが何かのエンディングテーマのように聞こえる。何かが終わり、良くも悪くも全てを綺麗さっぱり置き去りにして異境へ向かう感覚が目標だったりもする。

サビの繰り返しの後、曲は唐突に終わり、着陸なのか飛び去るのか、そんな余韻を残して終わる。
(今のうちから宇宙船などと言ってしまうと歌詞が身動き取れなくなるので、これは言い捨てだ。言い捨て。)

この時点で曲はすでに8曲が終了している。

なお、本日θ=5 β=5と中庸バランスだが、今後の歌詞作りはθよりにバランスが傾くことが良い結果に繋がる。