θ=5 β=5

10曲目に出来た曲は重要だ。なぜならアルバムの1曲目に配置されるからだ。9曲目同様、この曲についてじゃべり過ぎるとアルバムがどのように始まるかが分かってしまう。それはリスナーの楽しみを奪うことになる。同時に私が放つ第一矢も台無しにしてしまう。

意外と多くのトラックを使用している。それは前半と後半の質感がぜんぜん違うからだ。そのため、1曲の中に2曲分のトラックがあるという構造になっている。約2分程度の短い曲だ。特筆すべきところがある曲だけに特筆するわけにはいかない。このへんでやめておくことにしよう。

さて、新曲の仕様と展開図はこれで終わりだ。特徴のある曲が多く収録されたアルバムだが、スタッフは次から次へと提出される曲を聴きながらおぼろげなストーリーをイメージしていたと言う。確かにそれはある。しかし、私はそのストーリーを断片に切り刻み分散して配置した。理由はいろいろあるが、まずは音楽として楽しんでもらうことが先決だ。そのため、ストーリーよりも、受け入れやすい曲順を選んだのだ。ストーリーはリスナーの数だけあってよい。そこに私が意図したコアが存在しさえすれば。

さあ、楽しみたまえ。