7曲めだ。リング変調されたシンセサイザーがひとつのフレーズを延々と繰り返す。導入部とは異なるコード進行がかぶさり、「置き去りにして行く」感覚が加味される。夕方的光景だ。
中域で気張るでもなく緩むでもないヴォーカルが加わる。やはりエンディングテーマの佇まいを持った曲だ。
突如無線機からの声が何も知らずに楽しげに過ごす日々の幻影のごとく介入する。次に続くピアノのブレイクが「そんなものはウソだ」と言っているようだ。
「そんなものがウソだということぐらいはじめから知っている、それがどうしたと言うのだ。次へ行くのみ」と言っているかのごとき脱力したサビへと繋がる。
延々と続くリング変調されたシンセサイザーのフレーズを複写したハープが鳴り始める。ティンパニーが主体だったりリズム隊にはいつの間にかオーバードライブされたドラムセットが加わっている。
最後まで盛り上がらない曲である。