θ=4 β=6

—可視人—

その海は彼が知っている通りの海として振舞う。それが可視海だ。今日の可視海は善であり、昨日の可視海は悪の権化であった。たとえまだその海について未知の領域があったとしても、それはいずれ誰かが経験した海の領域として振舞う。

そのようにして”海”は、ついに見られることはなかった。