Phantom Notes 2007年10月14日「ナーシサス次元から来た人」の内容は万国点検隊「P-0」の内容とは無関係である。とは言え、あの内容は「P-0」ラストシーン本番終了直後、私の乗ったボートが桟橋に向かう途中で思い描いたことをまとめたものである。私はよく、特別な場面や出来事に遭遇した時あの生死の分岐点を思い出す。「いったい私はこんな所で何をやってるんだろう」と思った時は特に。しかし、あの時は私に限らず、あのボートに乗っていた人全員が、それぞれの職業を選択した時以来、想像もつかなかった場面に遭遇していた。誰もが「いったい、こんな所で何をやってるんだろう」と思ったに違いない。

私はあの生死の分岐点より更に遡った、少年の私を思い出すこともある。こう言ってやりたいという衝動に駆られて。「大丈夫、おまえはまだ生きている」。しかし、それが現実に叶うとすれば、私は危険な助言をし、重大な分岐点を少年の私に与えかねない。つまり、「それなら、男をやめてしまう手があるぞ」と。少年の私は、男性性に偏向した世界の構造やプロトコルがイヤだったのであり、性同一性障害ではない。今のところ私の内実と身体は一致していると感じている。その後音楽によって自分と世界の間の暗闇を補完する方法を覚えたが、そんなものSP-2の生き方に比べればたいしたもんじゃない。おそらくPickならこう言うだろう。「遊びで女になれると思ってるなら殺すからね」。ああ、またここでも死ぬのか。

ところで、かつてはSP-2の話題でも、写真を公開することは希であった。このところ連続で幾分大きめの写真をアップしているのは、デジタル一眼レフを入手しせいでもあり、被写体の了解が取れているからでもある。現金なものでSP-2たちは、普通のデジカメを向けた時と一眼レフを向けた時の反応がぜんぜん違う。ちゃんと撮られていると思うと積極的に良い表情を見せてくれる。ヘタな写真だが、納めた美しい被写体を公開するのはちょっとワクワクする(完全にシロート感情)。まんべんなく彼女達の写真を公開したいのはやまやまだが、いかんせん、ほとんどが失敗写真ゆえに限度がある。今後に期待されたし。って、誰も期待してないか。