θ=4 β=6
引っ越し先は80人の細胞となり-3
TANGMOの話に移る前に一旦Bangkokに戻ろう。どうもこのシリーズはメリハリに欠けるのでそうしてみる。我々がBangkokに到着したのは2004年1月20日の深夜。翌日21日にプーケットに飛び、実はたった2日でまたBangkokに引き返すことになったのだった。そういう事情であるので、ここからの話は23日以降の出来事である。
ここから先は、9・11以降世界で繰り広げられている爆発ショーに関わりが深いと考えらることの多いものの名称が登場する。それらの情報を求めてマジメに検索をする人々をこんなゴミ作文に遭遇させて迷惑をかけてはいけない。従って、それらの名称は全て当て字にする。
金属製の大きな”素火留安堵某ン図”を腰のバックルにあしらい、これまたTシャツにラメでドクロの刺繍。まるで80年代のパンクファッションのようでいて、かつ、こ綺麗にアカ抜けたボーイッシュな女が、人混みを行くヒラサワの腕をつかんだのだ。一瞬、身長からしてカトゥーイではなさそうだと思ったが、それは誤り。良く見れば知った顔だった。
「オマエまた顔いじったな」
「ハイ!」
sato-kenが「リサ〜」と、猫なで声ですり寄る。LISA(仮名)も「サト〜」とすり寄る。人混みの中でクサイ芝居を展開する二人。ヒラサワ、二歩退き他人のフリをする。芝居が終わるとLISAは自慢げにバックルとTシャツを誇示し、「NO WAR」と、か細く言って拳を上げる。そのまま三人はレストランへ。
「今は、タイは、チキンが危ないです。ヒラサワさんは食べないから安心。サトーはたくさん食べてね」
日本語がうまくなっている。顔は多少変わったが、言うことは相変わらずだ。さて、ここから先が問題。
「若い、カトゥーイの友達、殺されました」
「誰?!」と身を乗り出す二人にLISAが語ったことを要約するとこうである。殺されたのは我々が知らないカトゥーイ。犯人は”射素裸餌留人”で逃走中。被害者はホテルの部屋で絞殺。殺害の動機は不明。警察の捜査で未だ手がかり得られず。
LISA は食事の手を止めたまま。加えて彼女はSWITCHED-ON LOTUSが捧げられている9人の内、一人はまだ生きていると思っていた。またしても友人の死を知り落胆するLISA。sato-kenが、「悲しいね〜」と言って手を取ったLISAは、「ハイ」と、おもいきりの笑顔を見せるのであった。
LISA(諸事情により別の日の写真)
さあ、次は下品の殿堂、TANGMOへとご案内しよう。
(続く)